真夜中の湾岸線。
昼間でも空いてるこの道。
こんな時間では前も後ろも誰も走って無い。
5速10,000rpm
流石にこれくらいの速度に成ると激烈な風に悩まされる。
いくらカウルが有るとは言え、R1にブラックバードやZX12のような快適さを求めるのは些か贅沢な話なんだろう。
少しスロットルを緩めようか
と思った時、ミラーには後方から追い上げるバイクのヘッドライトの光が映った。
世間から見れば尋常じゃ無い速度で走る私に追いついて来るんだから、あちらの速度がさらに尋常で無いのは容易に想像出来る。
どうする?
スロットルを緩めて先に行かせるか?
このまま気付かない振りして様子を見るか?
それとももう一開けして振り切るか?
どんな男なのか気に成った私は、少しスロットルを絞り相手が近づくのを待った。
だんだん近づいて来る
100m....50m....10m
そして、横に並ぼうとしたタイミングでスロットルをワイドオープン。
今宵の敵はCBR1000RR
相手には不足は無いと言うよりも、少なからず歩が悪いのは承知の事。
高速道路の直線だけならバイクの性能次第でどんなアホでも
否、アホで有れば有る程スピードは出せる。
しかし、コーナーが混じると話は大きく変わって来る。
勿論バイクの性能も大きなファクターでは有るけれども、そこに乗り手の腕が関わって来るから勝負は解らない。
相手のライディングはまだ解らないが、バイクだけ見れば型遅れのR1と最新型のCBR1000RRでは歴然とした差が有る。
ちょっと本気で走ってみるか
そう腹を括りさらにスロットルを開けた。
いくらコーナーが緩くて安全な設計の高速道路とは言え、250km/hを越えて300km/hが見えてくるレベルの速度で走れば全然緩いコーナーでも安全な設計でも無い。
この先は、湾岸線で一番キツイ切り返しの有る登りコーナー。
直線番長にはとても克服出来ないコーナーだ。
完全攻略のラインは一本、そしてブレーキングポイントもピンポイントでしか無い。
ブレーキングが早すぎると加速で大きな差が開き、一瞬でも遅れるとアウト側のコンクリートウォールの強度テストを身を持って行うハメに成る。
CBRの斜め後方に着き、さらにスロットルを開け続ける。
まだだ...まだ早い...
クッッと、CBRが先にブレーキング
ふ....
私はインにラインを取り、最後の最後の限界点でほんの一瞬のフルブレーキング。
一瞬のスキール音と同時にパッドとタイヤの焼けた匂いが鼻を突く。
フロントに加重させながらステップ直下までR1を大きく倒し込む。
ゆっくりとフロントブレーキを解除するのとシンクロするように、クリッピングポイント直前でスロットルを大きく開ける。
車線を跨いで居る為、ペイントの上で一瞬の間に横に鋭く滑る。
それをキッカケにグリップの限界付近で踏みとどまっていたリヤタイヤが一気に滑り始める。
ここでスロットルを戻すと吹き飛ばされる。
パーシャルとオープンの極めて微妙な間でリヤタイヤのスライドを掌握する。
乗っているので解らないが、恐らく後方に食らい着いているCBRは私の描いたブラックマークを見ている事だろ
う。
もっとも、彼にその余裕が有ればの話だけども。
グリップを回復させながらステアをインに入れバイクを一気に起こし、今度は逆方向に切り返す。
リヤもフロントも、タイヤはすでに限界を越えて悲鳴を上げている。
スロットルとステア、そしてステップとシートの加重。
全身を使い暴れ狂うバイクを宥め、時には捻伏せる。
ペダルとハンドルだけの四輪車とは異なり、ライディングのセンスとスキルが大きく物を言う。
そしてまた続く長いストレート。
バックミラーにはCBRと思える小さな光が映っていた。
敗者に投げかける言葉は持ち合わせて居ない。
ただ私はスロットルを開けるだけ。
まだ先に居るかも知れない更なる敵を求めて。
と、こんなイメージを描きながらママチャリに負けないよう必死に自転車漕いでました。
坂の多い地域に住むとそりゃもう大変なんですよ。
いや、本当にもう。
真夜中の湾岸線。
昼間でも空いてるこの道。
こんな時間では前も後ろも誰も走って無い。
5速10,000rpm
流石にこれくらいの速度に成ると激烈な風に悩まされる。
いくらカウルが有るとは言え、R1にブラックバードやZX12のような快適さを求めるのは些か贅沢な話なんだろう。
少しスロットルを緩めようか
と思った時、ミラーには後方から追い上げるバイクのヘッドライトの光が映った。
世間から見れば尋常じゃ無い速度で走る私に追いついて来るんだから、あちらの速度がさらに尋常で無いのは容易に想像出来る。
どうする?
スロットルを緩めて先に行かせるか?
このまま気付かない振りして様子を見るか?
それとももう一開けして振り切るか?
どんな男なのか気に成った私は、少しスロットルを絞り相手が近づくのを待った。
だんだん近づいて来る
100m....50m....10m
そして、横に並ぼうとしたタイミングでスロットルをワイドオープン。
今宵の敵はCBR1000RR
相手には不足は無いと言うよりも、少なからず歩が悪いのは承知の事。
高速道路の直線だけならバイクの性能次第でどんなアホでも
否、アホで有れば有る程スピードは出せる。
しかし、コーナーが混じると話は大きく変わって来る。
勿論バイクの性能も大きなファクターでは有るけれども、そこに乗り手の腕が関わって来るから勝負は解らない。
相手のライディングスキルはまだ解らないが、バイクだけ見れば型遅れのR1と最新型のCBR1000RRでは歴然とした差が有る。
ちょっと本気で走ってみるか
そう腹を括りさらにスロットルを開けた。
いくらコーナーが緩くて安全な設計の高速道路とは言え、200km/hを軽く越えて300km/hが見えてくるレベルの速度で走れば全然緩いコーナーでも安全な設計でも無い。
この先は、湾岸線で一番キツイ切り返しの有る登りコーナー。
直線番長にはとても克服出来ないコーナーだ。
完全攻略のラインは一本、そしてブレーキングポイントもピンポイントでしか無い。
ブレーキングが早すぎると加速で大きな差が開き、一瞬でも遅れるとアウト側のコンクリートウォールの強度テストを身を持って行うハメに成る。
CBRの斜め後方に着き、さらにスロットルを開け続ける。
まだだ...まだ早い...
クッッと、CBRが先にブレーキング
ふ....
私はインにラインを取り、最後の最後の限界点でほんの一瞬のフルブレーキング。
一瞬のスキール音と同時にパッドとタイヤの焼けた匂いが鼻を突く。
フロントに加重させながらステップ直下までR1を大きく倒し込む。
ゆっくりとフロントブレーキを解除するのとシンクロするように、クリッピングポイント直前でスロットルを大きく開ける。
車線を跨いで居る為、ペイントの上で一瞬の間に横に鋭く滑る。
それをキッカケにグリップの限界付近で踏みとどまっていたリヤタイヤが一気に滑り始める。
ここでスロットルを戻すと吹き飛ばされる。
パーシャルとオープンの極めて微妙な間でリヤタイヤのスライドを掌握する。
乗っているので解らないが、恐らく後方に食らい着いているCBRは私の描いたブラックマークを見ている事だろ
う。
もっとも、彼にその余裕が有ればの話だけども。
グリップを回復させながらステアをインに入れバイクを一気に起こし、今度は逆方向に切り返す。
リヤもフロントも、タイヤはすでに限界を越えて悲鳴を上げている。
スロットルとステア、そしてステップとシートの加重。
全身を使い暴れ狂うバイクを宥め、時には捻伏せる。
ペダルとハンドルだけの四輪車とは異なり、ライディングのセンスとスキルが大きく物を言う。
そしてまた続く長いストレート。
バックミラーにはCBRと思える小さな光が映っていた。
敗者に投げかける言葉は持ち合わせて居ない。
ただ私はスロットルを開けるだけ。
まだ先に居るかも知れない更なる敵を求めて。
と、こんなイメージを描きながらママチャリに負けないよう必死に自転車漕いでました。
坂の多い地域に住むとそりゃもう大変なんですよ。
いや、本当にもう。
============================================
ランキングに参加しております。
皆様の温かいご声援が日々の更新の糧です。

昼間でも空いてるこの道。
こんな時間では前も後ろも誰も走って無い。
5速10,000rpm
流石にこれくらいの速度に成ると激烈な風に悩まされる。
いくらカウルが有るとは言え、R1にブラックバードやZX12のような快適さを求めるのは些か贅沢な話なんだろう。
少しスロットルを緩めようか
と思った時、ミラーには後方から追い上げるバイクのヘッドライトの光が映った。
世間から見れば尋常じゃ無い速度で走る私に追いついて来るんだから、あちらの速度がさらに尋常で無いのは容易に想像出来る。
どうする?
スロットルを緩めて先に行かせるか?
このまま気付かない振りして様子を見るか?
それとももう一開けして振り切るか?
どんな男なのか気に成った私は、少しスロットルを絞り相手が近づくのを待った。
だんだん近づいて来る
100m....50m....10m
そして、横に並ぼうとしたタイミングでスロットルをワイドオープン。
今宵の敵はCBR1000RR
相手には不足は無いと言うよりも、少なからず歩が悪いのは承知の事。
高速道路の直線だけならバイクの性能次第でどんなアホでも
否、アホで有れば有る程スピードは出せる。
しかし、コーナーが混じると話は大きく変わって来る。
勿論バイクの性能も大きなファクターでは有るけれども、そこに乗り手の腕が関わって来るから勝負は解らない。
相手のライディングはまだ解らないが、バイクだけ見れば型遅れのR1と最新型のCBR1000RRでは歴然とした差が有る。
ちょっと本気で走ってみるか
そう腹を括りさらにスロットルを開けた。
いくらコーナーが緩くて安全な設計の高速道路とは言え、250km/hを越えて300km/hが見えてくるレベルの速度で走れば全然緩いコーナーでも安全な設計でも無い。
この先は、湾岸線で一番キツイ切り返しの有る登りコーナー。
直線番長にはとても克服出来ないコーナーだ。
完全攻略のラインは一本、そしてブレーキングポイントもピンポイントでしか無い。
ブレーキングが早すぎると加速で大きな差が開き、一瞬でも遅れるとアウト側のコンクリートウォールの強度テストを身を持って行うハメに成る。
CBRの斜め後方に着き、さらにスロットルを開け続ける。
まだだ...まだ早い...
クッッと、CBRが先にブレーキング
ふ....
私はインにラインを取り、最後の最後の限界点でほんの一瞬のフルブレーキング。
一瞬のスキール音と同時にパッドとタイヤの焼けた匂いが鼻を突く。
フロントに加重させながらステップ直下までR1を大きく倒し込む。
ゆっくりとフロントブレーキを解除するのとシンクロするように、クリッピングポイント直前でスロットルを大きく開ける。
車線を跨いで居る為、ペイントの上で一瞬の間に横に鋭く滑る。
それをキッカケにグリップの限界付近で踏みとどまっていたリヤタイヤが一気に滑り始める。
ここでスロットルを戻すと吹き飛ばされる。
パーシャルとオープンの極めて微妙な間でリヤタイヤのスライドを掌握する。
乗っているので解らないが、恐らく後方に食らい着いているCBRは私の描いたブラックマークを見ている事だろ
う。
もっとも、彼にその余裕が有ればの話だけども。
グリップを回復させながらステアをインに入れバイクを一気に起こし、今度は逆方向に切り返す。
リヤもフロントも、タイヤはすでに限界を越えて悲鳴を上げている。
スロットルとステア、そしてステップとシートの加重。
全身を使い暴れ狂うバイクを宥め、時には捻伏せる。
ペダルとハンドルだけの四輪車とは異なり、ライディングのセンスとスキルが大きく物を言う。
そしてまた続く長いストレート。
バックミラーにはCBRと思える小さな光が映っていた。
敗者に投げかける言葉は持ち合わせて居ない。
ただ私はスロットルを開けるだけ。
まだ先に居るかも知れない更なる敵を求めて。
と、こんなイメージを描きながらママチャリに負けないよう必死に自転車漕いでました。
坂の多い地域に住むとそりゃもう大変なんですよ。
いや、本当にもう。
真夜中の湾岸線。
昼間でも空いてるこの道。
こんな時間では前も後ろも誰も走って無い。
5速10,000rpm
流石にこれくらいの速度に成ると激烈な風に悩まされる。
いくらカウルが有るとは言え、R1にブラックバードやZX12のような快適さを求めるのは些か贅沢な話なんだろう。
少しスロットルを緩めようか
と思った時、ミラーには後方から追い上げるバイクのヘッドライトの光が映った。
世間から見れば尋常じゃ無い速度で走る私に追いついて来るんだから、あちらの速度がさらに尋常で無いのは容易に想像出来る。
どうする?
スロットルを緩めて先に行かせるか?
このまま気付かない振りして様子を見るか?
それとももう一開けして振り切るか?
どんな男なのか気に成った私は、少しスロットルを絞り相手が近づくのを待った。
だんだん近づいて来る
100m....50m....10m
そして、横に並ぼうとしたタイミングでスロットルをワイドオープン。
今宵の敵はCBR1000RR
相手には不足は無いと言うよりも、少なからず歩が悪いのは承知の事。
高速道路の直線だけならバイクの性能次第でどんなアホでも
否、アホで有れば有る程スピードは出せる。
しかし、コーナーが混じると話は大きく変わって来る。
勿論バイクの性能も大きなファクターでは有るけれども、そこに乗り手の腕が関わって来るから勝負は解らない。
相手のライディングスキルはまだ解らないが、バイクだけ見れば型遅れのR1と最新型のCBR1000RRでは歴然とした差が有る。
ちょっと本気で走ってみるか
そう腹を括りさらにスロットルを開けた。
いくらコーナーが緩くて安全な設計の高速道路とは言え、200km/hを軽く越えて300km/hが見えてくるレベルの速度で走れば全然緩いコーナーでも安全な設計でも無い。
この先は、湾岸線で一番キツイ切り返しの有る登りコーナー。
直線番長にはとても克服出来ないコーナーだ。
完全攻略のラインは一本、そしてブレーキングポイントもピンポイントでしか無い。
ブレーキングが早すぎると加速で大きな差が開き、一瞬でも遅れるとアウト側のコンクリートウォールの強度テストを身を持って行うハメに成る。
CBRの斜め後方に着き、さらにスロットルを開け続ける。
まだだ...まだ早い...
クッッと、CBRが先にブレーキング
ふ....
私はインにラインを取り、最後の最後の限界点でほんの一瞬のフルブレーキング。
一瞬のスキール音と同時にパッドとタイヤの焼けた匂いが鼻を突く。
フロントに加重させながらステップ直下までR1を大きく倒し込む。
ゆっくりとフロントブレーキを解除するのとシンクロするように、クリッピングポイント直前でスロットルを大きく開ける。
車線を跨いで居る為、ペイントの上で一瞬の間に横に鋭く滑る。
それをキッカケにグリップの限界付近で踏みとどまっていたリヤタイヤが一気に滑り始める。
ここでスロットルを戻すと吹き飛ばされる。
パーシャルとオープンの極めて微妙な間でリヤタイヤのスライドを掌握する。
乗っているので解らないが、恐らく後方に食らい着いているCBRは私の描いたブラックマークを見ている事だろ
う。
もっとも、彼にその余裕が有ればの話だけども。
グリップを回復させながらステアをインに入れバイクを一気に起こし、今度は逆方向に切り返す。
リヤもフロントも、タイヤはすでに限界を越えて悲鳴を上げている。
スロットルとステア、そしてステップとシートの加重。
全身を使い暴れ狂うバイクを宥め、時には捻伏せる。
ペダルとハンドルだけの四輪車とは異なり、ライディングのセンスとスキルが大きく物を言う。
そしてまた続く長いストレート。
バックミラーにはCBRと思える小さな光が映っていた。
敗者に投げかける言葉は持ち合わせて居ない。
ただ私はスロットルを開けるだけ。
まだ先に居るかも知れない更なる敵を求めて。
と、こんなイメージを描きながらママチャリに負けないよう必死に自転車漕いでました。
坂の多い地域に住むとそりゃもう大変なんですよ。
いや、本当にもう。
============================================
ランキングに参加しております。
皆様の温かいご声援が日々の更新の糧です。






